干しいもの品種による違いを科学的にアプローチする

1月14日に開催された日本いも類研究会のさつまいも産業振興研究セミナーに参加してきました。
テーマは「干しいもの品種と科学を考える」ということで、干しいもに使用する品種による違いを科学的なアプローチで解明するという面白い内容でした。

ポイントとしていくつかまとめますと。

  1. 干しいもの課題は、原料芋の生産者による品質のばらつきが大きいのと、新しい品種の特性が把握できていないこと(需要に供給が追い付いていない)
  2. 消費者評価は、食感(軟らかさ)と味(甘さ、風味)の影響が大きい。見た目(色と形)はあまり大きな影響はない。
  3. 機械乾燥と天日乾燥では品質が異なる。具体的には、機械乾燥では色が明るく仕上がるが、風味が落ちる。風味のもとになる香気成分が天日干しのほうが多い。
  4. 貯蔵後の糖化速度に品種間の差がある。また品種ごとに糖の割合がことなるので、感じる甘さに違いが出る。

数値分析するには、糖度だけではなく、破断強度と水分含量も測ると良いみたいです。
水分含量は特にカビの生えやすさに影響し、衛生面でも考慮すべき点です。

さて、良い品質の干しいもを作るには、以下の項目が重要だということですが、

  1. デンプンの充実した良質な原料いもの栽培
  2. 収穫後に十分に糖化させてショ糖を増やす
  3. じっくり煮蒸して麦芽糖を増やす
  4. 適度な乾燥で固くなるのを防ぐ

書いてみると当たり前のことですね…
ただ、糖分が多いと水分を巻き込んで硬くなりにくいそうなので、やはり貯蔵および加工時の糖化が重要ということですね。

もちろんセミナーでは幸田商店さん提供による食べ比べもありました。
食べ比べてみると「いずみ」の風味と味の良さが際立っていました。今人気の紅はるかですが、何か物足りなさを感じます。

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